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Arata Suzuki

ドイツERBE社 VIO300D 高周波手術装置の導入


 今まで、バイポーラなど止血するための機械はあったのですが組織が焼け焦げたりするのでどうしても好きになれませんでした。実際置いてあるだけで15年でほとんど使用することもありませんでした。もちろん100万円以上する立派な国産機種です。


 今回その後継機種としてドイツERBE社のVIO300D 高周波手術装置を導入することになりました。バイクランプやバイポーラ、電気メス全てにおいて今までの機種とは全く次元の違う機種です。全て機械が出力を調整し血管シーリング、ソフト凝固、切開などを行います。もちろん価格もすごいです。バイクランプと検索するとこの機種のカタログが出てきます。


 初めて使用する時は、どうしても機械を信用できず自分の手で血管を結紮する方が安心で常にヒヤヒヤしましたが使い慣れてくるとVIO300Dのいい面がたくさん分かるようになってきました。


 血管を糸で結紮することが無くなることで縫合糸肉芽腫などを心配する必要がなくなります。まだまだ、全てを機械任せにするわけではありませんが、今後手術の時は必ずこの機械を使って行うことになります。



 こんな感じの道具です。手先で覚えてきた感覚を機械に委ねるというのは、職人としてなかなか認めたくないというのか何とも言えない辛さもあります。若い獣医さん達がこのような機械を使って卒業していくと考えると本当に良いのだろうかとも思ってしまいます。ただ、患者さんや動物にとっては間違いなく良いものだと思っています。これからも色々な設備が導入されると思います。時代の流れを感じながら自分の感覚を修正していかなくてはなりません。考えや時代の変化を感じて修正できなくなった時が私の引退時だと感じています。男性は女性よりもその辺が早いかもしれませんね。

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